ブラジル側のイグアスの滝から、シウダーデルエステを経由し、パラグアイのイグアス居住区にやってきた。
この川を隔てて、パラグアイとブラジルで別れる。
国境は歩いて渡ることもできる。
シウダーデルエステの長距離バスターミナル。
このバスが、イグアス居住区を経由するらしい。
このイグアス居住区は、もっとも新しい移住区の1つらしい。
というのも、パラグアイでは周辺諸国との戦争などにより、1800年代後半に人口が激減してしまい、経済政策も兼ね、移民の受け入れを開始したため、周辺国より移民の歴史が新しいのだとか。
そんな中、イグアスへの移住は1961年から開始されたのだが、一方で、日本が高度経済成長期を向かえ、移民の数はブラジルなどのようには増えなかったらしい。
ただ、入植の歴史が新しいため、いまだに日系一世の人も暮らしており、運がよいと興味深い話を聞くこともできる貴重な地域なのだ。
ただ、現在では、イグアス居住区では、日系人は減ってしまっており、500人ほどしか住んでいないらしい。
また、他の国からの移住者は増えており、日系人の割合はとても少なくなっているようだ。
ここイグアスの日系人の、ブラジルの日系人などと異なる点は、日本語の発音が日本とまったく同じということだ。
ブラジルの日系人の多くは、日本語が少しだけ通じる程度のレベルだったが、ここイグアスでは日本以上に、日本文化を伝えるべく活動しているようだ。
長々と書いたが、実は、今回イグアス居住区を訪れた最大の理由は、日系移民について知ることではなく、以前ヤクルト・スワローズのエースとして活躍していた岡林洋一の故郷だからだ。
いまだに岡林こそがヤクルト史上最高のピッチャーと信じているファンとしては、是非とも訪れたいと思ったのだ。
現在、イグアス居住区の有名宿ペンション園田に宿泊している。
ここは、多くの旅行者が絶賛している有名宿で、多くの旅人が長期で滞在しているようだ。
ただ、ちょっと不安だったのが、特に最近宿泊した人に多いのだが、宿が汚いと記載している点だった。
歩くと足の裏が真っ黒になる、ゴキブリが大量に出没するなどの感想も多くあった。
ただ、実際に訪れてみると、現在は清潔さに問題があるとは感じなかった。
ペンション園田。
ペンション園田が世界有数のバックパッカーの沈没地と化している理由は、物価も安く、そして日本食が容易に手に入ることが大きいようだ。
ここには、農協まであり、納豆や味噌などが手に入る。
さらに、週の決められた日には、アンパンや豆腐なども購入することができるらしい。
早速、農協を訪れてみたが、品揃えはサンパウロに比べるとだいぶ少ない。
ただ、値段は少しだけ安めなようだ。
おそらく、サンパウロから来ずに、ボリビアなどから抜けてきた場合、日本食に巡りあえ、大感動するのだろうが、サンパウロから来た今、あまり感動はない。
サンパウロと違い、食堂が多くあるわけではないため、旅行者の多くは長期滞在し、自炊をするらしい。
確かに自炊生活をするという点では、サンパウロよりだいぶ物価も安く、良いようだ。
一方、パラグアイの首都アスンシオンに行けば、ペンション園田よりは多少値段は上がるが、これまた評判のよいホテル内山田があり、そこでは毎朝豪華日本食バイキングがあり、納豆に生卵まで食べられるらしい。
さらに、バスタブ付でお湯がじゃぶじゃぶでるという話だから、現時点で、過度な節約をするつもりのない自分としては、内山田に行きたい気持ちが強い。
ということで、この宿にしては珍しい客なようだが、わずか1泊で移動することにした。
宿のオーナーも、他の宿泊者も少し驚いていたけれど、皆とても良い人そうだ。
ちょうど訪れた日が誕生日だったこともあり、また長期滞在していた人が翌日出発するということで、ちょっとした飲み会が開かれた。
この宿の人気さがわかるホスピタリティの良さと雰囲気の良さだった。
しかし、サルバドール以降、宿の快適さが断然変わった気がする。
毎回、かなり快適な宿で延泊したいくらいの場所が多い。
今後も快適と噂される宿がいくつも続いて出てくる予定だ。
南米北部にこういう宿があればよかったのにと思いつつも、バスタブと朝食バイキングの誘惑に勝てず、アスンシオンに移動することにする。
しかし、ペンション園田、1泊で移動するにはもったいない良い宿である。
この宿の1つのネックは、アクセスの悪さだと聞いていた。
シウダーデルエステとアスンシオンを結ぶ幹線道路の途中地点で降りなければならず、間違える人が後を絶たないらしい。
そんな情報を聞いていたので、かなり警戒していたのだが、バスの運転手に確認するとちゃんと教えてくれ、宿の目の前で降ろしてくれた。
アクセスも全然難しくなく、むしろ今までの宿より楽に辿りつくことができた。
町歩きをしてみたが、1時間もあればおおよそ見て回れてしまうくらい規模は小さい。
以前、岡林がプレーしたであろう野球場も発見することができた。
日系人が少なくなったとはいえ、ここではまだ日系人が中心なようで、至るところで日本語の看板も見ることができた。
夜、一緒に飲んだ際に、長期滞在の人に、普段の生活について聞いてみたのだが、ネットをしたり、料理をしたり、のんびり過ごしているとのことだ。
多くの旅人が一箇所に長期滞在しているし、たしかに、長期でいろいろ回っていると、ゆっくりと休みたい気持ちになることもある。
ただ、いざ休むと、無性に退屈に感じて、すぐ移動したくなってしまうのだ。
以前、会社で働いていた時も、忙しすぎて暇になりたいと思っていたのに、いざ2時間でも暇になると、暇さほど辛いものはないと感じたり…。
こんな性格故に、強行スケジュールを連発し、疲れが抜けず、いきなり足を痛めたりなどしている気がするので、もうちょっと落ち着いた性格になりたいのだけれど。
イグアス居住区へはEssoを目印に訪れる。
ここが41km地点だ。
想像していた通り、のどか。
古びた建物も多い。
日本語で看板も併記されている。
野球場。
スタンドも予想以上に立派だ。
バックネット裏から。
青空に得点版が映える。
人がほとんど歩いていない。
ずっとこんな雰囲気の道路が続く。
日本語学校?
イグアス居住区の様子。
立派な鳥居もある。
コープ。日本の食材も手に入る。
盆踊りの案内もあった。
日本語での案内も。
立派な教会。
日本語の看板も。
ここは42km地点に近い。
再び幹線道路へ。
役所。
日本通り。
海外で、日本と見るだけで少しときめくのはなぜだろう。
コープのオフィス。
ゲートボール場。
イグアス日本「匠」センター。