早朝起きて、アンコール・ワットの日の出を見に行くことにする。
昨日の疲れが残っている気がするが、1日も早く見てみたかった。
バイタクに乗って、アンコール・ワットへ向かう。
前日にバイタク・ドライバーに頼んでおいたのでちょうど良い時間に出発できた。
ゲートで3日間パスを購入し、期待を膨らませながらアンコール・ワットへ向かう。
辺りはまだ真っ暗だが、多くの人が訪れている。
その多くが日本人のようだ。
まるで日本の観光地に来たようで、少しがっかりしてしまった。
真っ暗な中アンコール・ワットの参道を進んでいく。
聖池の辺りから見ることにした。
空がうっすらと明るくなってくる。
空が紫色から赤色に染まっていく様子を見たくずっと粘っていたが、空が美しい色に変化することはなく、やがて空が明るくなってしまった。
残念ながら曇りであり、期待していたサンライズは見れなかったようだ。
天気のことは仕方ない。
アンコール・ワットをこのまま見学してしまう方法もあるが、午前中は逆光になってしまうということで、他の遺跡を巡ることにする。
アンコール・ワット。残念ながら、きれいな朝日は見られず…。
アンコール遺跡群を巡るために、バイタクをチャーターすることになるが、泊まっているジャスミン・ゲストハウス専属のドライバー・キムさんに任せることにする。
彼は日本語がかなり堪能である。
バイタクでは、料金に関してかなり揉める可能性が高いと聞いていたので、日本語も話せ、誠実そうな彼に頼むことにした。
本日は内回りコースを巡ることにし、まずアンコール・トムへ向かう。
アンコール・トムの入り口の南大門も大きな見所の一つであり、一度降りて見学する。
南大門は、迫力を感じる美しいデザインであり、アンコール遺跡群に対してとても期待が高まってくる。
アンコール・トムではバイヨン近くの食堂でバイクを降り、歩いて見学することにする。
アンコール・トムの南大門。
南大門全景。
南大門を守る兵士。
まず「宇宙の中心」とも言われるバイヨンを見学する。
この宇宙とは、古代インドの宇宙観に基づいて、中心とされているようだが、説明を読むも詳細はよく理解できなかった。
バイヨンには多くの四面仏の像があり有名であるが、壁一面に描かれたレリーフもとても美しい。
アンコール・ワットのレリーフが、宗教・政治色が濃いのに対し、バイヨンのレリーフは日常的な庶民生活や貴族生活が描かれているのだとか。
12~13世紀にこれらを築くことができたクメール王朝はどれほどすごい技術を誇っていたのだろうか。
正面から見たバイヨン。
ジャングルの中に埋もれた遺跡。
バイヨンには、多くの観世音菩薩の四面塔から構成されている。
四面塔。
顔の表情は様々。
微笑んでいる四面塔もある。
バイヨンは、レリーフでも有名だ。
バイヨンのレリーフ。
バイヨンのレリーフその2。
バイヨンのレリーフその3。
バイヨンのレリーフその4。
次いで、バプーオンや王宮(ピミアナカス)、プリア・パリライ、ライ王のテラス、象のテラス、クリアンなどのアンコール・トムの他の遺跡を見学した。
しかし、バイヨンの印象が圧倒的に強かったため、他の遺跡はじっくりとは見学せずに素通りするような感じになってしまった。
プラサット・スル・プラット。
ピミアナカス。
バプーオン。
男池のレリーフ。
象のテラス。
見学を終えた後、朝とはいえ、暑く、疲れたので休憩する。
この際、水を購入したのだが、飲んでみるとややくさい気がする。
値段が安いものを購入したのだが、カンボジアの一番安い水(白く透明ではないボトルに入っているもの)はミネラル・ウォーターでなく、ただの煮沸水らしく、たまににおいのするものがあるらしい。
まあ、安いから構わないんだけれども。
しばし休んだ後、アンコール・トムの勝利の門を抜けてトマノンへ向かう。
こじんまりした雰囲気であり、すぐ見学を終える。
次にタ・ケウを見学する。
ここは、他の遺跡よりゴツゴツした印象で、見た目がかっこいい。
建築途中で雷の影響で中断してしまい、未完のままらしいが、その影響もあるのだろうか。
クリスタルの古老という意味を持つタ・ケウ。
さらに移動し、タ・プロームを見学する。
似たような遺跡ばかりを見続けて、だいぶ飽きてきてしまった。
ただ、わざわざカンボジアまで来たのだからと自分を奮い立たせ見学を続行する。
この遺跡は、宮崎駿のアニメ”天空の城ラピュタ”のモデルになったと言われており、入ってみると、確かに映画で見たような風景が広がっている。
この遺跡では、巨大な木が遺跡に絡みついている異様な光景を目にすることができ、迫力がある。
かなり倒壊してしまっている部分も多いが、それもまた趣がある。
アンコール遺跡群の中でもメインの一つではないだろうか。
天空の城ラピュタのモデルとも言われるタ・プローム。
大木が寺院を侵食する光景は壮観。
この遺跡は発見当時の様子を維持して保存してあるらしい。
いたるところで、木が寺院に絡みついている。
木と寺院が絶妙にマッチしたタ・プローム。
タ・プロームでは、崩壊したまま部分も多く残されている。
アンコール遺跡群のハイライトの一つ。
タ・プローム見学後は、目の前にあるバンテアイ・クディを見学する。
典型的なアンコール遺跡なのだろうが、既に完全に見飽きてしまった。
ついでに、横にあるスラ・スランも見学する。
バンテアイ・クディの門。
バンテアイ・クディ。
昼食を食べた後、プラサット・クラヴァンを見学し、いよいよアンコール・ワットへ向かう。
もう昼を過ぎたので、逆光ではなくなっている。
相変わらずの人手だが、とにかく素晴らしい遺跡だ。
遠めに見た外観も美しく、近寄ってもレリーフもまた素晴らしい。
とにかくすごいの一言である。
チベットのポタラ宮もすごかったが、それに負けず劣らずの美しい遺跡である。
想像をはるかに超えており、2時間以上をかけゆっくりと見学をした。
アンコール・ワットには、レリーフが多くあるのだが、「ラマヤーナ」「マハーバーラタ」などそれぞれテーマに沿って描かれており、ゆっくりと見学する価値は充分にあると感じた。
アンコール・ワット。
どこからみても美しい。
アンコール・ワットでお祈りをする少女。
アンコール・ワットでお祈りをする場所。
特徴的なデバター。
アンコール・ワットのレリーフ。
アンコール・ワットのレリーフその2。
アンコール・ワットのレリーフその3。
アンコール・ワットのレリーフその4。
アンコール・ワットのレリーフその5。
アンコール・ワットのレリーフその6。
アンコール・ワットのレリーフその7。
アンコール・ワットのレリーフその8。
アンコール・ワットのレリーフその9。
アンコール・ワットのレリーフその10。
アンコール・ワットのレリーフその11。
アンコール・ワットのレリーフその12。
アンコール・ワットのレリーフその13。
アンコール・ワットのレリーフその14。
アンコール・ワットのレリーフその15。
アンコール・ワットのレリーフその16。
夕方も近くなってきたので、プノン・バケンからアンコール・ワットの夕日を見に行くことにする。
ここがサンセット・ポイントの一番人気らしい。
プノン・バケンはちょっとした山になっており、かなりの急坂を登ることになる。
登りはともかく、日の入後暗くなってからはかなり注意して歩く必要がある。
ただ、US10$以上とカンボジアにしてはかなり破格であるが、お金さえ払えば象に乗って上まで行くこともできるらしい。
およそ60m登り、プノン・バケンの頂上に着くと、アンコール・ワットを見下ろすことができた。
森に浮かぶアンコール・ワットもまた素晴らしい。
残念ながら、日の沈む方向には雲が分厚くかかっており、きれいな日の入を見ることはできなそうだったので、暗くなる前に戻ることにする。
プノン・バケン。
プノン・バケンからみたアンコール・ワット。
夕方宿に到着する。
夕飯は、バイタク・ドライバーたちとカンボジア鍋を食べに行く。
カンボジアにしては値段は少し高いのだが、絶妙な味である。
タイスキと材料はほぼ同じなのだが、麺や野菜、肉などいろいろなものを混ぜ独特の香辛料で煮込むので少しだけ味が違う。
いくらでも食べたくなるほどの美味であった。
ドライバーと明日の約束をして宿に戻る。
アンコール遺跡群を見学していると、土産の客引きがとても多い。
多くはまだ小学生低学年くらいの子どもたちなのだが、とにかく至るところに居り、かなりしつこい。
はじめはかわいいなとも感じるのだが、常に付きまとわれるので観光している気がしないし、だんだん疲れてくる。
さらに残念なのは、しばしばこの子どもたちが盗みを働くという話を聞いたことだ。
実際、昨日自分自身もお金を盗まれている。
貧しさと観光大国という状況からこのようなことが起きてしまうのかもしれないが、残念である。
もちろん、全員が盗みを働くわけではなく、とてもかわいい子どもも多い。
でも、土産エリアを決めるなど、観光局もしくは国がある程度の措置はとるべきではないかなとも感じた。
ただ、この雰囲気こそカンボジアなのかもしれないが。
ちょっと油断をすると、土産売りの子どもに取り囲まれる。
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