ニャチャンからベトナム最大の商業都市ホーチミン(旧サイゴン)へやってきた。
今回はおよそ8時間のバスの旅で、昼間の景色を堪能しつつの移動となった。
ハノイからの移動は全てシンカフェのオープンツアーのバスを利用したのだが、ベトナムの移動はなかなかにハードだった。
ただ、全行程でおよそ20ドルと値段は破格に安かったので、多少ハードなのは仕方ないのだろう。
まずは、本日の宿探しのため、デタム通りへ行ってみることにした。
ベトナムのカオサンと言われているデタム通りだが、インターネットカフェに旅行会社、外国人が好みそうなカフェなど、カオサンほどの規模ではないものの、居心地は良さそうである。
ホーチミンでは、宿の当てがなかったので、客引きに紹介してもらった宿に泊まることにした。
値段も安く、お湯シャワーで、人の良さそうなオーナーが経営しており、文句はなかったのだが、なぜか1階に娼婦らしきおばちゃんが頻出するのである。
このおばちゃんだが、自分では
「娼婦じゃなく、マッサージ師だ」
と言い張っているが、シルクのパジャマを着て歩いており、いかにも怪しいのだ。
しかし、決して悪い人ではなく、デタム周辺で夕飯を食べていると、どこからともなく現れ、色々世話を焼いてくれたりするもする。
結局このおばちゃんの正体が掴めないまま、しばらく日にちがたっていたのだが、知り合った日本人と飲んでいると、またおばちゃんが現れた。
すると、日本人の1人が、酔った勢いで
「おばちゃんのマッサージを受ける」
と言い出した。
場所はどうやらおばちゃんの泊まっているホテルらしく、ますます怪しい。
「どんな感じだったか後で連絡してね」
ということで、約束したのだが、その後連絡はなく。
やっぱり身ぐるみ剥がされちゃったんだろうか…。
それにしても、ホーチミンは他のベトナムの都市とは比べ物にならないほど大きく、活気がある。
ケンタッキーなどファーストフードの店も多くあり、近代的なビルも立ち並んでいる。
街の様子も、イメージどおりの東南アジアといった感じで、今までの街のような中国らしさをほとんど感じない。
ベトナム名物の交通渋滞。
良く事故が起こらないなと関心してしまう。
デタム通り周辺。
ホーチミンには、観光名所も多くある。
ホーチミンで一番の見所は、統一会堂だろう。
統一会堂は、南ベトナム時代の旧大統領官邸である。
ベトナム戦争時には、解放軍がこの官邸の鉄柵を突破して無血入城を果たし、事実上の終戦を迎えた場所でもある。
こんなすごい建物を予約もなく、一般公開しているベトナムの懐の広さを感じる。
館内では、無料ツアーも催行されており、英語だけでなく、日本語のツアーまで行われている。
建物には、爆弾を落された場所などの跡がペイントされており、また、地下には、作戦会議室、通信施設など戦時中をイメージされるものが残されている。
地下の廊下はちょっと嫌な雰囲気が漂っている気がするほど、当時のまま残されており、ホーチミンに来たのならぜひとも行くべき遺産である。
統一会堂。
メインホール。
ホーチミン像。
当時のままの状態で保存されている。
統一会堂中庭。
作戦室。
電信所。
廊下は嫌な雰囲気。
たしか偉い人用のデスク。
爆弾が落とされた跡がマークされている。
サイゴン大教会も有名な見所の一つだ。
見栄えもするため、外観だけでも見に行ってもいいかもしれない。
サイゴン大教会。
サイゴン大教会その2。
サイゴン大教会のすぐ隣にある建物が中央郵便局であり、ここも歴史的建造物らしい。
中央郵便局。
中央郵便局その2。
中央郵便局内部。
ベトナム戦争について、あまりに無知なため、ベトナムを満喫できない点が多々あった。
せっかくなので、この機会にもう少し知識を増やしたいと思い、戦争証跡博物館を訪れてみた。
ここは、まさにベトナム戦争の悲惨さを直接感じることが出来る博物館となっており、ホルマリン漬けの奇形児や、数多くの凄惨な写真などが展示されていた。
また、拷問の島と呼ばれたコンソン島の牢獄「トラの檻」の実物大のレプリカなどもあり、濃い内容の博物館だった。
統一会堂と並び、訪れてみるべき場所の一つだと感じた。
博物館には飛行機の展示も。
この他、ミリタリーグッズを扱うヤンシン市場にも訪れてみた。
ここは、アメリカ兵の残していったネームプレートやジッポを売っている。
おそらくほとんどは偽者で、ものすごい目の肥えた人なら、本物を見つけられるのかもしれないが、一般人では不可能だと思う。
かなり値切れるし、雰囲気を体験するのにはいいのかも。
さらに、最大の市場、ベンタイン市場も訪れてみたのだが、値段が高く、品物も特に珍しいものは見つからなかったため、印象には残らなかった。