ベレンからバスで12時間ちょっと、サン・ルイスへ移動してきた。
ベレンからサン・ルイスは毎日1便20時発のみ。
ベレン発が20時で、所要およそ12時間とのことだったが、案の定遅れているようだ。
間に合わないかヒヤヒヤしたが、ラッキーなことに8時40分頃にサン・ルイスのバスターミナル到着することができた。
バスを飛び降り、慌ててレンソイス・マラニャンセス国立公園観光の拠点バヘリーニャス行きのバス・チケット会社へ走り、どうにか8時45分発のバスのチケットを手に入れることができた。
このバスを逃すと、14時まで次のバスがなかったため、助かった。
サン・ルイスからバヘリーニャスまでは、およそ4時間。
結局17時間近くバスに乗り続けたのだが、ブラジルのバスは快適なので、あまり苦にならない。
今回、バヘリーニャスを訪れるのは、レンソイス国立公園を訪れるためだ。
ここは、最近人気が急上昇している地域なのだとか。
レンソイスは、2月から6月の雨季に降った大量の雨が、広大な砂丘のくぼみにたまり、無数のエメラルドグリーンのラグーンを作ることで知られている。
乾季は、多くのラグーンが干上がってしまうのだが、一方で観光シーズンは乾季で、雨季だと道が悪路になり、訪れるのが難しくなるのだとか。
ここをはじめて知ったのは、世界の果てまでイッテQで、世界一美しいビーチとして紹介されていたためだ。
珍獣ハンターのイモトが訪れ、訪れるのも大変で秘境だけど、スゴイと絶賛していたのを覚えている。
まあ、正直、アクセスは楽々だし、決して秘境じゃない気もするのだけど、あれだけ色々訪れているイモトが絶賛していたのだから、ちょっと期待している。
バヘリーニャスでバスを降りると、ツアーの勧誘の客引きが群がってきた。
バス移動が長時間だったため、ツアーへの参加は翌日にすることにし、安宿情報を集める。
どうやら、15レアル(750円)くらいの宿があるらしい。
部屋は、まあまあ清潔だった。
ただ、トイレ兼シャワールームには、襲ってこそこないものの、常に蚊が50匹くらい壁に張り付いており、あまり気分のいいものではない。
さらに、水がかび臭いのである。
ただ、ブラジルの物価上昇はすさまじいようで、どの宿もガイドブック記載の値段の倍くらいになっており、安宿は貴重である。
トイレとシャワーは我慢することにして、宿泊することにした。
バス停の前の旅行会社サントス。
この宿が格安の朝食付き15レアル。
同じバスに、ベルギー人カップルが乗っており、彼らは個室には泊まらず、ハンモックをかけて泊まる予定らしい。
なんと7レアル(350円)とのことだった。
チェックインして、一休みした後、レンソイス国立公園の遊覧飛行情報を集めることにした。
主催のOpetourのオフィスは、地球の歩き方記載の場所にはなく、どこも特に宣伝をしていないようだ。
先ほど、客引きしていたサントスという旅行会社に行くと、連絡してくれることになった。
最少人数4人で催行らしいのだが、現時点では参加者は1人もいないらしい。
4人の場合は1人200レアルらしいのだが、暇だったのでぐたぐた粘っていたら、1人参加で250レアルにしてくれるとのことだ。
予想よりだいぶ高いので、値切り、235レアルで行けることになった。
まあ、ちょっと高いけれど、レンソイスでは遊覧飛行が最大の目的だったので、仕方ない。
遊覧飛行は6人乗りのセスナで行うらしい。
パイロットの横に陣取り、いざ出発。
なぜだかわからないが、パイロットも写真を撮る気になっている。
離陸後、パイロットが写真を撮りながらの運転で揺れるし、気が気でない。
さすがブラジル・・・。
しかし、パイロットが、自分自身もやる気に溢れているため、急旋回などし、何度も国立公園の上を飛び回ってくれた。
通常30分程度らしいのだが、45分くらい乗っていただろうか。
それにしても、上空からのレンソイスは美しかった。
多くの湖は干上がってしまっていたが、それでもなお美しかった。
また、いくつかの湖には、水が残っており、想像通りの風景を見ることができた。
しかし、だいぶアクロバティクな飛び方をするので、酔ってしまった…。
与那国島へ行く、通称ゲロ船でも問題なかったのに、何ていう荒い運転なんだろうか。
遊覧飛行を終え、大満足で町の中心へ戻る。
ベネズエラ、ガイアナと小さいセスナに慣れてきた。
今回は操縦席の横に乗る。
機内の様子。
離陸直後。
バヘリーニャスの町並み。
レンソイスが見えてきた。
周囲には木も多い。
まさに想像通りの白砂が。
残念ながら乾季のため干上がっている部分も多い。
レンソイスの景色。
やはり上空からの景色は素晴らしい。
干上がってしまっているが、なかなかの景色だ。
水が残っている部分もある。
まさに絶景。
夕日に照らされる。
かなり広範囲に広がっている。
雨季には全て水で埋まるとは圧巻だ。
四駆ツアーで訪れるラグーナ。
この辺りは水が残っている。
期待通りの風景。
上空からも湖の底が見えるほど透き通っている。
レンソイスのラグーナ。
レンソイスのラグーナその2。
バヘリーニャスの町並みその2。
バヘリーニャスの町並みその3。
しばらく歩いた後、飛行機酔いもだいぶ覚めてきたため、早めに夕食を食べることにする。
ブラジルには、夕方以降、街角に安食堂が出ることが多い。
だいたい、ご飯にサラダ、牛肉か鶏肉を焼いたもので、5~8レアルなのだが、バヘリーニャスは3レアルだという。
格安すぎる。
味もなかなかおいしく、サービスしてくれてボリュームも満点だ。
ビールを飲みながら食べていると、昼間すれ違ったフランス人カップルがやってきて、
「一緒に食べないか?」
とのことだ。
さすがに大観光地、旅行っぽくなってきた。
3人で飲んでいると、昼間バスで一緒だったベルギー人カップルも来て一緒に飲むことになった。
彼らと話していても、
「日本人に会ったのは、はじめて」
とのことで、南米全般的に、今は日本人が少ないようだ。
旅の情報交換や、なぜにブラジル人は何を聞いても「素晴らしい!」としか言わないのかなど、取り留めのない話をしつつ、気がついたら夜の12時である。
バヘリーニャスは、治安に不安をまったく感じないので、夜中まで外を歩けてうれしい。
久々に夜中まで飲み、アジアなら毎日こんな感じなのになあと思いつつ、今後は大観光地の連続になるので、期待が高まってきた。
教会
町の中心のタクシースタンド。
プレグィシャス川。
ちょっとしたリゾート風のレストランも多い。
町中にも砂丘がある。
川沿いはのどかでいい雰囲気。